すんなりワンスタイルにまとまりやすい、どのアイテムをどう合わせるか考える必要がないなど、色の足並みを揃えることで得られる恩恵は多々あります。
難点として挙げるならば、淡白になりやすいこと。
ならば、テクスチャー感に違いをのぞかせることで回避しましょう。度目の詰まった高機能素材のセットアップと、柔らかな雰囲気とタッチの良さが魅力のニットのマリアージュ。その間をつなぐように編み目の優しいふっくらとした触感がクセになるマフラーをあしらえば、かくも表情豊かな着こなしに仕上がります。

セットアップの素材にはVORTEX精紡糸とSOFTWARM糸をブレンドしました。毛羽の少ない前者の特性から毛玉を抑制し、後者の強みである吸湿発熱機能により保温性の持続が期待できます。
くっきりとした色味も同素材の特徴。表裏をマイクロ起毛させているためタッチはソフトで、動きの自由を担保する縦横無尽の伸縮性は、型崩れのしにくさももたらします。

機能面の進化やデザイン性の多様化により、インナーダウンが街で市民権を獲得していることはご存知の通り。スーチングでもお馴染みのジレ型であれば、セットアップのお相手としては十分でしょう。加えて、自ら微光沢を発するものであれば自然とラグジュアリー感が灯ります。そのインナーへオーソドックスにシャツを加えるのもひとつの手ですが、旅先でリラックスしながら過ごすなら是非ともハイカラーニットを。淡いブルーをチョイスすれば、スニーカーと共に全体に軽快さが加わります。

どことなく漂う優しさが余裕を生む見た目、袖を通すほどに心地良さを感じる抜群のタッチ。その姿はいつものウールと遜色ありません。とはいえ、あらゆる体の動きに合わせて寄り添ってくれる柔軟さ、寒い冬にはありがたい保温力、心強いイージーケアと、デイリーに使えるポテンシャルを存分に感じていただけます。

海外で過ごす休日は極力羽根を伸ばしたい。となれば、セットアップは現地ウェアの選択肢から外してしまうのも無理ないでしょう。しかし、MALPENSAにおいては例外です。素材の進化でますます着心地を増した今季。そのスマートなパンツに合わせ、コンパクトに設計したジャケットとのコンビはどんな場所でも活躍します。
内側へはキリッとした表情を後押しするマイルドな肌触りのニットを。上質感漂うグローブを添えれば端正さに磨きがかかり、星付きレストランや由緒正しい場所へ足を運ぶ際にも臆することはありません。

着用した側から気持ちよさや自由を感じられるのは、両面起毛の絶妙な肉厚感がたまらないジャージ素材のおかげ。さらには抗ピリング性や吸湿発熱性を備える糸を混紡したことで秋冬にも快適でいられます。滑らかな肌触りと抜群のストレッチ性により激しい動きにも難なく対応。そこかしこでジャパンメイドファブリックのクオリティを実感できます。